自営業をしている夫が、確定申告で「減価償却費」というものをたくさん計上しているので、所得(収入)が低くなっていると言っています。この「減価償却費」は、婚姻費用(生活費)を計算する時に、夫の収入に加算して考えてもらえるのでしょうか。
「減価償却費」は、基本的には夫の収入に加算されることはありません。
減価償却費とは、自営業者が事業で使用する資産(例えば建物や機械など)の購入費用を、耐用年数に応じて毎年少しずつ経費として配分するもので、その年に実際にお金が出ていく費用ではないものです。
税務上は正当な経費として認められており、現行の家庭裁判所の実務でも、減価償却費は原則として総収入に加算されずに取り扱われています。
ただし、例外的に、減価償却費が架空である場合や、減価償却されている資産が明らかに事業に使用されていない場合には、その分を収入に加算して取り扱う可能性もあります。
しかし、そうした特別な事情がない限り、減価償却費があるという理由だけで、夫の収入が婚姻費用の算定上増えるということは基本的にありません。